大阪市、大阪商工会議所、大阪観光コンベンション協会は2月26日、大阪市中央区の山本能楽堂で、外国人を対象にしたモニターイベント「伝統芸能の夕べ」を初めて開催した。共催は山本能楽会。在阪外国総領事館や外国人教員、留学生など17カ国の外国人約100人を招待。能、狂言のダイジェスト版を上演したほか、外国人が狂言の構えなどを体験する企画も実施した。
能や狂言の上演にあたっては、英語、中国語、韓国語の資料を用意したほか、舞台横に設置したスクリーンに字幕を投影した。
狂言体験では、外国人の希望者が足袋を履き、舞台に上がり、狂言の構えをはじめ、泣く、笑うなどの表現に挑戦。参加者の1人は「狂言を見るのは初めて。やってみると大変さが分かる」と感心していた。
国内観光客や地域住民向けには、大阪の夜を楽しむプログラム「上方伝統芸能ナイト」として、4月から山本能楽堂で定期公演が始まる。大阪市などは、今回のモニターイベントで課題などを整理し、外国人客を対象にした定期公演の開催も目指していく。
外国人が足袋を履いて狂言を体験