文部科学省の調べによると、韓国や台湾などから修学旅行などで日本の高校を訪れた外国人高校生らは、06年度で延べ3万人を超えた。前回調査(04年度)と比べ約70%の大幅増。外国人留学生も2ケタ増となっている。日本から海外へ修学旅行に行った高校生は前回調査より10%近く増えており、高校レベルでの国際交流が進んでいる状況が明らかになった。
同省の06年度「高等学校等における国際交流等の状況について」で分かった。同調査は86年度から隔年で行い、国内すべての国公私立高を対象に(1)外国への修学旅行(2)学校訪問を伴う外国からの教育旅行の受け入れ(3)姉妹校提携──などについて聞いた。
調査結果によると、外国からの教育旅行(引率者と生徒で構成される団体等で学校を訪問したものを指す。研修旅行や留学など個人的なものは除く)を受け入れたのは延べ1179校に達し、その数は3万363人に上った。前回調査の1万7743人よりも71.1%も増えた。
訪問国は50カ国にわたる。韓国からがもっとも多く9472人、以下、台湾の6667人、中国の4347人、オーストラリアの3029人と続く。
また、外国人留学生を3カ月以上受け入れた高校は延べ1187校・1866人だった。前回調査と比べ、人数で22.9%、学校数で16.3%のそれぞれ増加。留学生の出身国は67カ国で、中国が371人ともっとも多く、次いで米国の266人、オーストラリアの223人、ドイツの144人の順。
語学研修や国際交流などを目的にした、外国からの研修旅行の受け入れは、延べ927校・3986人だった。
一方、06年度中に外国へ修学旅行を実施したのは延べ1384校・17万7750人となり、参加人数は前回調査よりも9.5%増加した。参加生徒数から見て人気があるのはオーストラリアで、266校・3万8832人が訪れた。米国は227校・2万8754人、韓国が193校・2万4162人となっている。
旅行先は34カ国で、中にはエクアドルやホンジュラス、リトアニアなど日本から飛行機が飛んでいない国に行った学校もある。
国際交流の広がりを受け、英語以外の外国語の授業を開設する高校も増えている。5月1日現在で、延べ2042校(履修者4万7898人)あり、05年5月と比べると50.7%増となり、多様化が進んでいる。
言語別では中語語が最多の819校(同2万1264人)で、仏語の393校(同1万59人)を上回っている。