大畠章宏・国土交通相=写真=は18日、専門紙向けの就任会見で、菅首相から指示があった基本施策8項目の中に観光立国の推進が含まれていることに触れ、「特に観光は大事。外国人に来てもらい、日本の魅力を感じてもらえる仕組みが必要だ」と述べ、外客誘致の環境整備に意欲を示した。
観光施策について大畠国交相は、「戦後65年経ったが、観光にはこれまであまり力を入れてこなかった。(外客受け入れ態勢の整備などの)事業に取り組めば、大いに発展するのではないか。有望な経済成長、成長戦略の1つの柱になり得る」と述べた。
外客誘致に向けては、「日本人には分からない、外国人だからこそ気づく魅力がある」と指摘し、段々畑や棚田といった山村の景観、伝統的な建築構造を持つ旅館、温泉などを魅力ある地域資源の事例に挙げた。受け入れ態勢についても、外国語の案内表記や交通機関の対応などについて地方自治体や事業者と連携して整備すべきと指摘した。
菅首相からは、国交相に対し、大型直轄事業の見直し、高速無料化の社会実験を含む総合交通体系の確立、日本航空の再建など8項目の施策について指示があり、観光については「観光地域振興策の支援や訪日外国人観光客の増加など、国を挙げて観光立国の実現を総合的に推進し、新成長戦略の実現に積極的に貢献する」よう求めている。