
淀川大堰閘門
国土交通省近畿地方整備局などは16日、淀川大堰閘門(おおぜきこうもん)(大阪市都島区)の通航と十三船着場の利用を開始した。従来通行できなかった大阪湾―京都間が水路で往来可能になったことで、古来利用されていた「淀川舟運」の再興と、観光や災害対策面での利活用への期待が高まる。
淀川大堰閘門は淀川の河口から10キロ上流に位置。淀川大堰によりできる約2メートルの水位差を調整して、船が通行できるようにするもの。2011年度から同整備局が整備を進めてきた幅約20メートル、延長約70メートルの閘室は、閘室幅としては日本最大。定員100人程度の大型観光船が4隻同時通行できる。
十三船着場周辺では、4月に河川敷に飲食店エリアやBBQ、クルーズなどを楽しめる「十三よどガヤテラス」がオープン。また十三から大阪・関西万博の会場である夢洲までを1時間強で結ぶ舟運ルートも予定されており、万博を契機とした地域活性化が期待されている。災害時の支援物資の輸送や避難ルートの確保などでも活用が想定されている。
同日行った利用開始記念報告会には、吉村洋文大阪府知事や西脇隆俊京都府知事はじめ、淀川舟運活性化協議会に参加する自治体の首長らが出席。十三船着場利用開始のテープカットを行ったほか、淀川大堰閘門の愛称「淀川ゲートウェイ」を発表した。
淀川大堰閘門