11年8月下旬から9月上旬にかけて紀伊半島を襲った台風12号豪雨。各地に大きな被害をもたらし、観光客も激減した。3カ月が過ぎ、「現状を知ってほしい」と奈良と和歌山両県の観光担当者が12月16日、東京・池之端の観光経済新聞社を訪れた。
訪れたのは、奈良県東京事務所主査の中野律也さん、同県十津川村役場観光振興課の松實崇さん、和歌山県田辺市観光振興課主査の赤嶋崇さん。
松實さんは、11月11日から十津川温泉郷が営業を再開したことや、観光客の入り込みを活性化させるため、旅行業者に「団体旅行誘致促進事業補助金」を交付することなどを説明し、送客をアピールした。
「11月30日に真砂充敏市長が大阪で会見し、観光安全宣言をした」というのは赤嶋さん。総額1千万円の被災復興観光キャンペーンを実施していることを挙げ「和歌山の元気な姿を見てほしい」と強調。
中野さんは1月29日に東京都内で開く、古事記完成1300年記念シンポジウムをPRした。荒井正吾・奈良県知事のほか、鳥取県の平井伸次、島根県の溝口善兵衛、宮崎県の河野俊嗣の各知事らによる「古事記ゆかりの地サミット」などが実施される。