奈良県は8月29日、県営プール跡地と奈良警察署跡地に国際級ホテルの誘致を中心とした跡地活用プロジェクトの募集概要を発表した。奈良は年間約3500万人の観光客が訪れる一方、宿泊施設客室数は全国最下位で、日帰り観光が中心になっている。県では地元消費や雇用創出の面から、このプロジェクトを奈良での滞在型観光の新たな拠点にしたい考えだ。
用地は、奈良公園と平城宮跡の中間地点に位置し、周囲には数々の観光資源がある好立地。近鉄新大宮駅徒歩10分。事業用地全体の面積は約3万1200平方メートル。
プロジェクトの中心になるホテルは、世界で運営展開している四、五つ星レベルで客室数は150室以上、平均客室面積40平方メートル以上、国賓級の要人の宿泊に対応できる客室も備えることなどが条件。
説明会を東京都内(都道府県会館)で12日、奈良市内(奈良商工会議所)で16日に開催。参加表明受付期間は10月6〜10日、優先交渉権者決定は12月19日。契約は2016年3月、用地の引き渡しは17年3月の予定。優先交渉権者は、県と土地譲渡か定期借地権設定契約を締結し、事業を行う。
コンベンションや屋内イベント、屋外多目的施設運営などホテル事業以外の事業は、県とホテルの優先交渉権者との協議の上、改めて事業者を公募する予定。
問い合わせ先は、奈良県産業・雇用振興部企業立地推進課TEL0742(27)8873。