奈良県の上半期宿泊は35%増に


 奈良県はこのほど、宿泊統計調査の今年上半期(1〜6月)の結果をまとめた。旅館、ホテル、簡易宿所、キャンプ場などを含めた延べ宿泊者数は、前年同期比35.3%増の141万8千人だった。県内を6つに分けたエリア別の数値では、奈良市を含むエリアが平城遷都1300年祭の開催などで大幅に増加し、全体数を押し上げた。

 昨年、宿泊施設数などを実態に合わせた数値に修正し精度を上げた。宿泊施設件数547軒のうち287軒を抽出して調査票を送付、174軒から回答を得て全体を推計している。

 奈良市を含む12市町村のエリアは、46.1%増の106万8千人。県内延べ宿泊者数に占める割合は7割以上に達している。平城遷都1300年祭が本格的に始まった春以降、宿泊者数は大幅に増加。前年に新型インフルエンザの影響で落ち込んだ分もあり、月別では5月が67.4%増の26万7千人、6月が109.2%増の22万3千人と大きく伸ばした。

 奈良市を含むエリアは、月別の客室稼働率も5、6月が高い水準で推移した。5月の旅館が同28.1ポイント増の70.4%、ホテルが同29.4ポイント増の86.5%。6月の旅館が同26.5ポイント増の58.2%、ホテルが同30.6%ポイント増の74.5%だった。

 桜井市や橿原市、明日香村など7市町村のエリアは、30.8%増の14万人。月別では奈良市を含むエリアと同様に5〜6月に増加している。5月が59.7%増の3万6千人、6月が80.7%増の2万5千人。平城遷都1300年祭の関連イベントや秘仏の特別拝観などが集客につながった。

 他のエリアは前年同期を上回ったのが2エリア、下回ったのが2エリア。吉野町など5町村のエリアは、桜の開花時期の天候不順で集客が落ち込んだ影響などで3.8%減の8万人だった。

09年観光客数は5年ぶりの減少
 奈良県の2009年の延べ観光客数は、前年比3.3%減の3459万9千人で5年ぶりに減少した。9月以降は前年同月の実績を毎月上回ったが、8月までは新型インフルエンザや景気後退の影響で前年割れが続いた。観光客数の推計に関係する宿泊施設数などを修正したことも、前年までの結果より客数が低く算出される要因になっている。

 
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