全国の温泉旅館約50軒の女将が薦める女将の宿「ほのぼの会」(伴玉枝代表幹事=栃木・湯西川温泉、本家伴久萬久旅館)が7日、新潟県瀬波温泉の夕映えの宿汐美荘で今年度の総会(第10回)を開いた。全国から35人の女将が集い、会の運営について意見の交換をしたが、それぞれの女将からさまざまな参考になる意見が述べられた。
この会は女将同士が共同で宿のパンフレット(女性はハンドバッグに、男性は内ポケットに入る大きさで、宿の女将の顔写真も掲載。電話で直接宿泊を申し込み、宿泊するとスタンプを押印。10個のスタンプで夫婦2人が無料招待される仕組み)を制作し、それぞれの女将が地元の富裕層にパンフレットを配布することで潜在宿泊客を増やすことになっている。
すでにパンフレットも3回目の改訂になり、確実に旅客が増えており、単一商品としてはヒット商品になっている。
旅行業が介在しないだけに手数料がなく、1カ所の連泊や、温泉から温泉へ2〜3泊する余裕ある層に受けており、すでにかなりの実績を上げている。
伴代表幹事は「皆さんが地元で販売促進(パンフレットを配布)することが先決。それが顧客増につながる」と強調した。
なお当日は、会場となった汐美荘の経営者である浅野謙一氏が、宿の経営方針などを説明した。「今は厳しいが、方向性は見えている。皆さんもがんばってほしい」と訴えた。参加者からは「厳しい時に非常に参考になった」という声が聞かれた意義ある総会となった。
35人の女将が集まった総会