専門学校日本ホテルスクール(東京都中野区、石塚勉校長)は11月17日、第30回弁論大会をなかのZEROホールで開いた。予選を通過した日本語部門5人、英語部門5人の計10人の学生弁士が熱弁を振るった。
ホテル総支配人など27人の審査員、弁士の家族など10人、教職員36人、会場での観覧を希望した学生55人が出席。残りの在校生650人はオンラインで視聴した。
同弁論大会は、「表現力、語学力の向上」「同世代の考え方、価値観の共有」などを目的に毎年実施。今年は、「業界発展のために私たちが提案すること」「業界への新しい発想や理想について」を論題に、日頃のアルバイトなどの体験を通じてサービスに対して感じていること、現在自分自身が取り組んでいること、自身と社会との関わり、将来の活躍の場であるホテルやブライダル業界への提案、自身の今後の目標や将来の夢などを壇上で熱く語った。
日本語部門最優秀賞には昼間部英語専攻科2年の生田有理奈さんが、英語部門最優秀賞には昼間部ホテル科2年の王思程さんが選ばれた。
生田さんの演題は「手話の世界を知ることで」。聴覚に障害があるろう者の視点に踏み込み、相手の心に寄り添い、「手話の世界」を知ることを通じて多様性を認めることが、ホテルを心から楽しめる空間づくりにつながると提案した。
王さんの演題は「What Can I do for You?(私達に何か出来る事はありませんか)」。「すみません」「ごめんなさい」という便利な日本語を頻繁に使うことで、客に謝ることに慣れてしまい、謝れば責任を負わなくても良いという感覚に陥っていないかと提起。謝罪よりも「自分たちにできること」を考え、行動することが大切なのではないかと論じた。
日本語部門最優秀賞の生田さん
10人の学生弁士