宿泊施設・空港間の手荷物当日宅配サービスのAirporterは26日、総額数千万規模の資金調達を実施したと発表した。
宿泊施設と空港間の手荷物当日配送サービスを展開する株式会社 Airporter(本社:東京都 千代田区、代表:泉谷邦雄)は、この度、BASE Partners LLP および BEENOS 株式会社を引受先とする、総額数千万円規模の第三者割当増資を実施しましたので、お知らせします。
■ 引受先
・BASE Partners LLP(代表パートナー:外川穣、山口丈寛)
シードステージを中心に投資、ハンズオン支援を行う独立系ベンチャーキャピタル
・BEENOS株式会社(代表取締役社長:直井聖太) https://beenos.com/
日本と海外を繋ぐグローバルプラットフォームの創出をミッションにかかげ、「Buyee」「セカイモン」「ブランディア」など7つのEコマース事業と、11カ国80社以上の企業に出資をしているインキュベーション事業を展開
■ Airporterとは
Airporterは、“Delivering Wow”をコアコンセプトに、「荷物を預けたい旅行者」と「荷物を預かりたくない施設」のジレンマを解消するために開発された、手荷物当日配送サービスです。宿泊施設において、手荷物の一時預かりサービスは旅行者に大変喜ばれるサービスである一方、クロークやロビーから溢れる荷物が宿泊施設の景観やブランドに影響を及ぼしているという声も聞こえております。
手荷物当日配送サービスは、旅行者にとって「荷物を取りに戻る時間と労力」を、宿泊施設は「一時預かりしていたスペースと工数」を節約することができます。これにより、旅行者は「観光時間の創出」、宿泊施設は「本来の景観」と「顧客満足度」の向上に結び付けることが可能です。
また、Airporterの取り組みは、総務省が主催する「異能ジェネレーションアワード※」において特別賞を受賞するなど、対外的な評価もいただいております。
※「異能ジェネレーションアワード」総務省
http://www.inno.go.jp/result.php
■誕生の背景
日本政府観光局(JNTO)の調査※によると、平成28年(2016年)における「訪日外国人旅行者数(訪日外客数)」は、2,400万人を突破しました。伸び率としては、5年連続で20%を超えています。また政府としても、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックを見据え、4,000万人規模への拡大を目標として掲げています。
このように、盛り上がりを見せる観光産業において、課題となっているのが“荷物への対応”です。事実、観光庁の実証事業から、旅行者の2人に1人が「チェックアウト時間を遅らせたい」と考えていることがわかりました。その背景にあるのは、スーツケースなどの大きな荷物を持ったまま観光するのは大変だから、というシンプルな理由です。
旅行者を受け入れる宿泊施設も多くの課題を抱えています。チェックイン、チェックアウトの時間帯にはロビーにスーツケースが溢れかえり、宿泊者の通行安全面、宿泊施設の景観、手荷物紛失事故などの心配は絶えません。また、宅配受付カウンターを設ける宿泊施設では営業時間外の対応が出来ずクレームとなる、さらには、手続き時の荷物採寸、伝票記入、決済、外国人旅行者との言語なども大きな課題です。
そうした旅行者の要望、宿泊施設の課題、双方に応えるために生まれたのがAirporterです。Airporterは、宿泊施設と空港間における荷物の“当日配送”を実現し、旅行者の快適な観光をサポートすると共に、宿泊施設の荷物配送に関する業務効率化、稼働率の向上が期待できます。
今回の資金調達により、より一層高まる社会的なニーズに応え、さらなるサービス拡充を目指してまいります。
※『年別 訪日外客数, 出国日本人数の推移』日本政府観光局(JNTO)
https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/marketingdata_outbound.pdf
■ Airporterの導入メリット
<宿泊施設(ホテル・旅館様)のメリット>
- 『伝票記入』を不要にしました。
伝票記入は日本人にとってさえ煩わしさがありました。そのため、外国人が伝票記入するためには、スタッフへ問い合わせる必要があり、時には、一緒に記入をすることがありました。しかし、Airporterなら、スマートフォンでボタンを押すだけで注文が完了します。
- 『採寸と計量』を不要にしました。*スーツケースに限ります。
スーツケースといえど、その種類は千差万別です。そのため、通常、受付時には、荷物の縦・横・高さ3辺計の採寸と実重を量る必要がありました。しかし、Airporterをご活用いただければ、採寸と計量の労力から開放されます。現在、”規格外”となっている荷物の取り扱いも可能になります。
- 『会計』を不要にしました。
通常、配送サービスは、サイズと重さで値段が決まっていたため、現場で決済をする必要がありました。そして、現金のやりとりは、月末の付け合せ作業を大変にしていました。Airporterであれば、電子決済された荷物だけを取り扱います。もうお釣りを用意する面倒はありません。
<旅行者(お客様)のメリット>
- 『観光時間と選択肢』が増えます。
「一時預かりサービス」は便利です。しかし、必ず “預けた場所に戻る” 必要がありました。そのため、自由時間が増えたように思えて、実は、行ける場所の選択肢は制限されていました。「もし、預けた場所に縛られなければ行きたいところがあった」その声をカタチにしたのがAirporterです。
- 『当日集荷』が可能です。
既存の空港宅配サービスの多くが荷物の集荷締切を前日にしています。最終日まで使用するパジャマや洗面用具、購入したお土産などの持ち運びに不便を感じるといった声も多いです。Airporterでは
当日集荷を実現、”荷物を預けるそのときまで” 荷物の詰込みが可能です。
- 多言語対応のカスタマーサービス
海外旅行へ行くと、片言だったとしても日本語を聞くと安心や親近感を得られます。知人のいない異国で自分の荷物を預けるには、大きな不安があります。そのため、Airporterでは、日・英・中(簡/繁)4ヶ国語対応で『チャット』だけでなく『電話』対応も致します。
■ Airporterの安心安全
- 紛失事故の事前対策
宿泊施設と空港に特化して、10,000個以上の荷物を配送してきた経験から、生み出されたオリジナルの荷物タグで荷物を徹底管理しています。2016年12月の試験運用開始から紛失事故は「0」を誇っています。
- 安心の補償制度
万一、破損や紛失があった場合には、破損保険(最大30万円/荷物)で補償可能です。また、集荷時と納品時に、ドライバーがお客様の荷物の写真を撮影して共有します。これにより、集荷前の破損か否かが判断可能になりました。
- 不測の事態に備えたバックアップ体制
御注文の際、お客様は集荷時間を選べますが、『納品時間』は指定させて頂いております。車の故障や事故など不測のトラブルが発生したときにも、代走車が対応するなど、緊急時のバックアップが可能となる運行をしております。
■ 今後の展望
これまで、民泊施設を対象に約1,500物件での実証研究を兼ねた運営を行ってまいりました。今後は、ホテルとの業務提携を強化し、2018年度中に東京エリア1万室、大阪エリア5千室の導入を、さらに東京オリンピックが開催される2020年までに、全国4万室と世界展開を目指し取り組んでまいります。