日本ナレッジセンターは7月30日、「3時間でマスター 宿泊業M&A成功の極意」と題したセミナーを東京都内で行い、M&A実施の際に必要な知識や宿泊施設独自の論点を宿泊業に新規参入したい業者らに説明した。
M&Aコンサルティング代表取締役の松栄遥氏は、「宿泊業を取り巻くビジネスモデルは変化しており、団体客重視から個人客のニーズを満たす時代となった。入念なマーケティングのもとで顧客分析を適切に行いながら、M&Aを検討するタイミングをしっかり見極める必要がある」と述べ、実際の成功事例を挙げながら、宿泊業におけるM&Aの重要ポイントを解説した。
山田コンサルティンググループのシニアコンサルタント武藤良輔氏は、「ウィズコロナに向けて新しいオペレーション体制の構築が求められ、短期的には資金繰りを含めた経営・財務管理、中長期的には収益構造や事業戦略の見直しが必要になると想定される。『質の高いおもてなし』と『密の回避』はニューノーマル時代の新しい『おもてなし』となり、無人チェックインシステムなどに注目が集まっている」と、宿泊業界の現状と今後を指摘。
「利益率や顧客満足度を含むサービス業の視点、運営利益率を含む不動産業の視点を念頭に置きながら、施設の種別・規模別に収益構造の各項目をしっかり把握しておきたい」と、M&Aを進める上でのポイントを詳細に明示した。