星野リゾートは9月8日、北海道内に三つの施設を開業すると発表した。同社の「OMO(おも)」ブランドのホテルを小樽市と札幌市に年内、「界(かい)」ブランドの温泉旅館を白老町に来年1月14日オープンする。新型コロナの収束後を見据え、国内外からの観光客の受け入れ態勢を整えるもので、道内で同社が運営する宿泊施設は5カ所となる。
「OMO」は都市観光を行う人に向けたホテルのブランドで、「界」は和にこだわった小規模温泉旅館のブランド。小樽市に開業する「OMO5小樽」は、昨年経営破綻したWBFホテル&リゾーツのホテルをリブランドしたもので、旧小樽商工会議所を改修した3階建ての南館と新築した7階建ての北館で構成。客室は約25~45平方メートルの92室。料金は2人1室利用で1人1泊7500円から。
札幌市に開業する「OMO3札幌すすきの」は、星野リゾートが資本提携しているイシン・ホテルズ・グループが運営していたホテルを引き継いでリブランド。13階建てで、客室は約15~30平方メートルの226室。料金は2人1室利用で1人1泊4500円から。
白老町に開業する「界ポロト」は4階建てで、客室42室。アイヌ文化復興拠点「ウポポイ」の隣接地で、全客室がポロト湖に面し、大浴場に天然モール温泉を使用。宿泊料金は、2人1室利用で1人1泊2万8千円から。
同社は「予約システムの共通化などを進めながら、スケールメリットを生かした集客態勢を整え、3年後に全ての施設で8割の稼働率を目指したい」と話している。
OMO5小樽の外観。旧商工会議所の建物を生かした