山形県蔵王温泉で50歳以下の地元有志が11月30日、新会社「株式会社湯50」を設立した。
山形市蔵王温泉エリアの観光活性化を目的として、地域の不動産のリノベーションや宿泊・飲食施設を誘致するなどの街並み整備事業に取り組む株式会社湯50(本社:山形市蔵王温泉、代表取締役社長:伊東 健太郎、以下「湯50」)を設立したことをお知らせいたします。
設立にあたり、蔵王温泉の次世代を担う50歳以下の8名が出資するほか、地域活性化のノウハウや金融面でのサポートの観点からNECキャピタルソリューション株式会社(以下「NECキャピタル」)が共同で出資します。
■蔵王温泉エリアの現状と課題
スキー場と温泉街が隣接し、秋の紅葉も美しい蔵王温泉エリアは、バブル景気やスキーブームもあった1990年代には、多くの商店が立ち並び、企業の保養所や富裕層の別荘も林立し、大きな賑わいをみせていました。
しかし、スキーブームの終焉や団体旅行の減少などに伴い、1992年には年間約250万人が訪れていた観光客は減少し、ピーク時の半数以下となる年間約120万人にまで落ち込みました。これに伴い、商店や宿泊施設の休廃業も増えています。
近年のインバウンド観光客の増加もあり、冬季の樹氷鑑賞やスキー客は堅調なものの、グリーン期の集客には、以前として大きな課題があります。
また、かつては約2,000人が暮らした蔵王温泉の人口も、現在では500人程度まで減少し、既存の事業者の高齢化も進む中で、今後の事業承継が大きな課題となっています。
■50年後の蔵王温泉を見据えて
こうした状況を踏まえ、蔵王温泉観光協会から派生して、地元で事業を営む50歳以下(U50)の有志が集結し、遊休不動産の利活用や事業承継の受け皿となり、地域内外から蔵王を愛する担い手を誘致する活動を行うために、湯50を設立しました。
「湯50」という社名には「地元のU50のメンバーが力を合わせて、50年後、私たちの孫の世代まで、蔵王温泉エリアが多くの人を魅了し続ける観光地であるようにしよう」「住民である私たちが、楽しく生活でき、誇りに思えるような故郷を取り戻していこう」という強い意思を込めています。
■新会社の取組みについて
現在、蔵王温泉では、冬の観光客だけに頼らない、世界に誇る蔵王の温泉を中心とした街づくりを行っています。湯50では、蔵王温泉観光協会などとも連携しながら、蔵王温泉における「滞在環境」と「集客拠点」の整備に取り組みます。
2020年度には、「高湯通り」の滞在環境を整備すべく、地元の遊休不動産を活用した飲食店をオープンさせること、泊食分離型の宿泊施設を誘致することを計画しており、地域活性化のきっかけとなる投資を行っていく考えです。
また、湯50の取組みをきっかけとして、地域内外からの良質な投資が誘発され、自律的に蔵王温泉の活性化がされる正のスパイラルが生まれるように活動していきたいと考えています。
【NECキャピタルソリューション株式会社概要】
会社名 :NECキャピタルソリューション株式会社
代表者 :代表取締役社長 今関 智雄
住所 :東京都港区港南二丁目15番3号(品川インターシティC棟)
創立 :1978年11月30日
事業内容:情報通信機器、事務用機器、産業用機械設備、
その他各種機器設備等のリース・割賦及びファクタリング、融資、
集金代行業務等
【株式会社湯50概要】
会社名 : 株式会社湯50
代表取締役: 伊東 健太郎、梅津 建太
住所 : 山形県山形市蔵王温泉32番地
設立 : 2019年11月26日
事業内容 : 観光施設のリノベーション、街並み整備 など