岐阜県下呂市の下呂温泉合掌村は、常設では日本初となる影絵上演館を20日にオープンする。それに先立つ15日、地元関係者や旅行業者、マスコミ関係者を対象にした内覧会を行った。
この影絵上演館は、昔の芝居小屋の雰囲気が味わえると定評のある「しらさぎ座」を、影絵昔話の館としてリニューアルしたもの。上演は日本で最初に現代影絵の専門劇団として52年に誕生した「かかし座」が行う。
内覧会では、野村誠下呂市長があいさつした後、一座の公演が披露された。当面の演目は、下呂地方に伝わる昔話を題材にした「しらさぎ伝説」と「お美津ギツネ」の2題。影絵ならではの繊細なデザインと柔らかな色調は、観衆をノスタルジックで不思議な世界へと誘う。幕間には昔懐かしい障子に映す手の影絵なども披露し、舞台と観客の距離を感じさせない演出も楽しめる。
今年度の公演期間は、7月20日から11月30日まで(水曜日は休演)。午前10時30分と午後2時に開演し、1回約40分で2作品を公演する。観劇料は大人・子供とも同額の200円。