岩手県平泉町の平泉観光協会(会長=小野寺邦夫・平泉観光レストセンター社長)は4月から、周辺の歴史・文化などをガイドする「語り部タクシー」の認定事業を始める。岩手県内では初めての試み。7月に予定される世界遺産認定を視野に、同地域の2次交通の充実とリピーターの確保を狙う。
同事業は07年度から平泉町やタクシー事業者らでつくる「語り部タクシー事業調査委員会」で、検討を進めてきたもの。平泉町と一関市のタクシー事業者7社に参加を呼びかけた。
各社の推薦を受けた経験5年以上のドライバーを対象に、平泉地域の歴史・文化や接客などに関するセミナーを開催、セミナー修了者で、筆記、実地の試験に合格したドライバーを認定する。
「認定までのスケジュールや講習内容は未定」(平泉町)だが、今後、最終的な検討を行い、7月に迫った世界遺産認定までに、認定ドライバーが業務を始めることを目指す。
同協会の山平省一事務局長は「何とか世界遺産認定までにスタートし、口コミによるリピーターの獲得につなげたい」と事業の実施に意欲を示した。