広島空港と岡山空港に香港からの定期便が就航する。これを機に、香港旅行会社による中国地方へのツアー造成や企画商品の充実が期待され、受け入れる広島、岡山の両県では利用者拡大に向けて、旅行会社への商品造成支援を行うなど積極的な方針を打ち出している。
定期便を就航するのは香港エクスプレス。4月26日からは岡山空港に週3便、広島空港では5月1日から週2便が就航する予定。今回の定期便の供給座席は164席。両空港を利用すればほぼ毎日、香港便が中国地方へ運航することになり、香港から同地域を訪れる旅行客が増えそうだ。
香港からの定期便就航は初めてとなる岡山空港。「これまでのチャーター便利用が好調だったことも就航を後押しした」と同県航空企画推進課は説明する。昨年12月から今年1月までの期間の実績は、10便、1300人。今年の4月4日から5月2日には8便のチャーター就航が決まっている。
広島空港への就航は03年以来。県空港港湾部航空振興課によると92年に週2便でドラゴン航空が定期便を運航。96年には年間6万9800人が利用するなど好調だったが98年以降利用者が減少、03年にはSARSの影響で運休していた。
広島県では今年5月上旬に香港の旅行会社、マスコミ関係者ら15人を招へいし、同空港を活用した旅行商品造成を働きかける方針。
広島県によると香港の旅行会社ではこれまで、4泊5日や3泊4日などの日程で旅行商品を造成。岡山空港から入り、広島、岡山、天橋立などを訪問後、岡山空港から帰国するルートのほか、広島空港から入り岡山、有馬、明石、淡路など関西地区を中心に観光後、宮島を見学して広島空港から帰るコースなどが主流で人気を集めていたという。