各地に根ざした祭りや伝統芸能を披露するイベント、地域伝統芸能全国大会「地域伝統芸能による豊かなまちづくり大会NARITA」が8、9の両日、千葉県成田市で開かれた。式典には高円宮妃久子さま(地域伝統芸能活用センター名誉総裁)も出席され、ステージで繰り広げられる勇壮な踊りや舞に見入っていた。
全国大会は同センター(中村徹会長)などが主催し、毎年全国各地で開催されている。22回目で、今回は成田市政施行60周年を記念したイベントとなった。
台湾やタイなどの海外を含め、30を超える団体が参加し、メーン会場となった成田国際文化会館やサブ会場の成田山新勝寺参道で自慢の踊りなどを披露した。全国のご当地キャラクターが集まった「ご当地キャラ成田詣」も同時開催された。
同会館で開かれた式典であいさつした同センターの中村会長は「大会を通じ、伝統芸能の楽しさを堪能してもらうとともに、観光や商工業の振興に寄与することを期待している」と述べた。
また、小泉一成成田市長は「市には約300年の伝統を誇る成田祇園祭など数多くの祭り、伝統芸能がある。これらを次の世代にしっかりと受け継ぐことが重要であり、このイベントを機会に伝承・保存運動を推進したい」と誓った。
高円宮妃久子さまは「成田空港を擁し、国際交流のある成田市で伝統芸能が一堂に会するのは誠に意義深い。地域伝統芸能は(日本人の)心のふるさとであり、人々をつなぐもの。これら守ることで魅力ある地域づくりを進めてもらいたい」とのお言葉を述べた。
高円宮殿下記念地域伝統芸能賞は「山形花笠まつり・花笠踊り」(山形県)が受賞した。
このほか、地域伝統芸能大賞の保存継承賞は「下北の能舞」(青森県)、活用賞が「成田祇園祭・お囃子」(千葉県)、地域振興賞は「気仙町けんか七夕太鼓」(岩手県)、支援賞が「白根大凧と凧綱・匠の会」(新潟県)、地域伝統芸能奨励賞は「篠笛」の香川良子さん(東京都)に贈られた。
表彰式には高円宮妃久子さまも出席された(後方)