損保ジャパンとCarstayは19日、「観光・防災等におけるキャンピングカーなどモビリティの活用推進」で資本業務提携したと発表した。
※1 車を通じた旅や暮らしにより、“人生を豊かにする”ことを目的として、荷台スペースが広い車“バン”を家やオフィスのように作り変え、車を働く・遊ぶ・暮らすの拠点とする新たな“ライフ”スタイルです。
1.背景
キャンピングカーの2020年の国内総保有台数は約12万7,400台となり、ここ10年間で1.5倍に増加しました※2。また、バンなどの車両をキャンピングカーなど車中泊仕様の車に改修する個人も増えています。コロナ禍において密を避けた旅やワーケーションができる手段として、車を基盤とした新たな旅や暮らしのスタイル「バンライフ」とその市場規模は飛躍的に増加し、「動くホテル」「動くオフィス」としての需要が高まっています。
一方で、急速な需要の高まりにも関わらず、キャンピングカーや車中泊仕様の車両を日常的に駐車できる施設は依然少なく、また車中泊の規則も各自治体や施設に委ねられているなど、現状の「バンライフ」の基盤には課題があるため、安心・安全な「バンライフ」の実現のためにインフラやルール面の整備が求められています。
今後、両社は、資本業務提携を通じて、コロナ禍や終息後に求められる、平時の観光、有事の防災、新しいライフスタイルとしての「バンライフ」のあり方を共創します。
※2 一般社団法人日本RV協会調べ
https://www.jrva.com/jrvanews/detail.php?assoc_news_cd=235
2.本提携の概要
損保ジャパンは、「“安心・安全・健康のテーマパーク”により、あらゆる人が自分らしい人生を健康で豊かに楽しむことのできる社会の実現」を目指しています。本提携を契機に、「バンライフ」という新たなライフスタイルの確立、地域の活性化を推進するとともに、有事の際やコロナ禍におけるスペース活用のあり方など、モビリティを活用した新たな社会価値の創造とそこから生まれるデータを活用した新サービス開発に向けて取り組んでいきます。
Carstayは、「誰もが好きな時に、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界」の創造の実現に向けて、スペースシェアならびにキャンピングカーシェア事業を展開しています。これまで、大手企業や自治体への営業活動を自社で行い、「バンライフ」の普及と啓蒙を実施してきましたが、本資本業務提携により、全国にパートナーの事業者や自治体を有する損保ジャパンの参画で「バンライフ」のインフラ整備を加速するとともに、安全性・社会受容性をさらに高めていき、「バンライフ」の発展に貢献していきます。
3.今後について
今後、両社は共同でキャンピングカーと車中泊スポットのシェアリングに際して、より広範囲で利用者と所有者を補償する保険サービスの開発・提供、Carstayでの移動・滞在・体験に関連するデータを活用した新たなサービスの研究を実施します。また、パートナー事業者・自治体の開拓に向けて両社アセットを活用していきます。
【Carstay株式会社について】
Carstay株式会社は「Stay Anywhere, Anytime. 誰もが好きな時に、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界をつくる」というミッションを掲げ、“移動”を基盤にあらゆるサービスを提供する概念「MaaS(マース)(Mobility as a Service)」領域で新たな旅や暮らしのスタイル「VANLIFE(バンライフ)」をテーマに事業を展開するスタートアップ企業です。今後、5G・自動運転社会の到来で必要となる「快適な移動」と「感動体験」を「バンライフ」のプラットフォームの提供を通じてデザインします。(https://carstay.jp/)
2019年1月に車中泊スポットのスペースシェアサービス、2020年6月にキャンピングカーのカーシェアサービスを発表し、全国各地に車中泊スポットを約330箇所、キャンピングカーシェア登録車両を240台に拡大するなど国内最大の「バンライフ」のプラットフォーム事業を展開、さらに、提供しているサービスを応用利用することで、医療機関や被災地に休憩所としてキャンピングカーを提供する社会支援活動「バンシェルター」を実施しています。
今回の資金調達により、金融機関からの融資を含め、累計調達額は約2.9億円になります。