太陽の塔や八ヶ岳ヒュッテ
国の文化審議会は19日、大阪万博のシンボル的存在「太陽の塔」(大阪府吹田市)など133件の建造物を登録有形文化財にするよう萩生田光一文部科学相に答申した。夏ごろまでに答申通り告示される。これにより、登録有形文化財(建造物)は1万2692件となる。
高さ約70メートルの太陽の塔は1970年の大阪万博のために建てられた。芸術家、岡本太郎氏がデザインし、内部には生命の進化を表したオブジェ「生命の樹」がある。原則非公開だったが、府が改修し、2018年3月から公開されている。
長野県南牧村の旧尾張徳川家本邸母屋(八ヶ岳高原ヒュッテ)は尾張徳川家第19代当主の義親が1934年に東京の目白に建てた本邸を、68年に現在地へ移築した。
ハーフティンバー(柱や梁(はり)が外側にむき出しになっていて、その間の外壁を漆喰(しっくい)やレンガで埋めた木造建築)を基調とし、大小の切妻屋根を組み合わせた変化のある外観が特徴。
京都市美術館本館(京都市)は昭和天皇即位に伴う奉祝記念事業で1933年に建てられた。洗練された細部意匠も秀逸という。また、教圓寺鐘楼(福岡県豊前市)は周防灘に面する宇島にある浄土真宗本願寺派寺院の三層の鐘楼で、江戸時代の宇島の繁栄を物語る。地域のランドマーク的存在でもある。
太陽の塔は大阪万博の象徴