JALグループ(JAL)とANAホールディングス(ANA)はこのほど、2025年3月期第1四半期決算(24年4月1日~6月30日)を発表した。旅客、貨物需要ともに好調で、両グループの売上高は前年を上回った。
JALは増収減益
JALは、売上高が前年同期比11.2%増の4240億円、EBIT(利息、税引き前利益)が同29.5%減の221億円。純利益は同39.4%減の139億円だった。さらなる円安による燃油費増や、安定的な人財確保に向けた人件費の増加により営業費用が15.0%増加したことが減益に影響した。
売上収益のうち、フルサービスキャリアの国内旅客の売上高は同2.2%増の1247億円、有償旅客数は6.6%減の802万人。団体旅客など一部の客体について旅客数が伸び悩んだものの、単価の上昇により増収となった。
国際旅客の売上高は同12.5%増の1659億円。6月の訪日外客数が単月として過去最高となるなど好調なインバウンド需要を取り込んだ。
貨物郵便の売上高は同13.0%増の388億円。国際貨物では2月から貨物専用機の運航を開始し、EC需要を取り込むとともに高付加価値貨物を中心に物量の最大化を図り、好調に推移した。
LCC領域の売上高は前年同期比64.6%増の247億円だった。ZIPAIRは、2023年度末までに北米・アジアを中心に9路線まで拡大。今期も旺盛なインバウンド需要を中心に取り込み、事業収支は黒字幅を大きく伸長した。SPRING JAPANは、回復傾向にある中国発需要を取り込み国際線の有償旅客数は約6倍となった。
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