旅行・バス各社が入社式、新入社員のやる気期待


自律創造型社員になれ JTB高橋社長

 JTBは3日、2006年の分社化以降で初めてとなるJTBグループ合同入社式を東京都内で開催した。集まった新入社員はグループ48社の1037人。髙橋広行社長が登壇し、「自律創造型社員なってほしい」とメッセージを送った。

 JTBグループは「地球を舞台にあらゆる交流を創造する」を事業ドメインとしている。髙橋社長は「事業ドメインにあえて旅行という言葉を使っていない。中核事業はまぎれもなく旅行事業だが、旅行にとどまることなく、旅行業の枠組みを超えて『交流』という切り口で幅広く事業を展開していくことを表明したものだ。これを実現するためにはグループ2万7千人の総力で戦うことが不可欠。今日から皆さんもオールJTBの一員だ」と迎え入れた。

 さらに髙橋社長は「JTBグループでは、『人財』を『自律創造型社員』と言っている。自律創造型社員とは『高いスキルと専門性を有している』『強い成果志向を持っている』『新しい情報やノウハウを継続的に習得することで自己成長に努め、お客さまや組織の課題解決に向けて、主体的に考え行動し、価値創造につなげることのできる』社員のこと。1日も早く自律創造型社員になれるよう日々努力してもらいたい」と新入社員に求めた。

知恵と行動力と志を KNTーCTホールディングス

 KNT―CTホールディングスは1日と3日、各事業会社で入社式を開催した。主要3社(近畿日本ツーリスト、近畿日本ツーリスト個人旅行、クラブツーリズム)で228人の新入社員が出席した。

 近畿日本ツーリストの田ヶ原聡社長は「2020年の東京五輪・パラリンピック事業の中核を担う一員になることを確信している。今何を求められているのか、これからのために今日することを常に考えるとともに、貪欲に知恵と行動力を身に付け、志を持って取り組んでほしい」と訓示した。

 近畿日本ツーリスト個人旅行の岡本邦夫社長は「常に好奇心を持つことが重要。好奇心を持つことで観光地、宿泊施設、お客さまの変化に気付くことができる。また、お客さまはインターネットでは得られないアドバイスや情報を期待して来店される。明るく親切な応対でリピーターを創ることを目指してほしい」と激励した。

 クラブツーリズムの小山佳延社長は「自らの意思を持って仕事をする姿勢を持ち、挑戦することの価値を考え、お客さま目線での仕事を習慣づけてほしい」と述べ、社員としての三つの心構えを説いた。

中期実践の一員に 日本旅行堀坂社長

 日本旅行は3日、東京の同社本社で2017年度入社式を行った。今年度の新卒者採用人数は88人(男性45人、女性43人)。堀坂明弘社長は新しい中期経営計画「VALUE UP 2020」をスタートするに当たり、「計画を実践する一員に」と新入社員に期待するメッセージを述べた。要旨は次の通り。

 本日ここに、総勢88人の新しい仲間を迎えることができ、大変うれしく思う。皆さんは今日から社会人としての新たな人生がスタートする。

 そして自らの将来を日本旅行に託し、高い志と決意を持って本日を迎えられたことと思う。われわれ経営陣一同、その思いをしっかりと受け止めるとともに、今後の皆さんの活躍を期待し、私からメッセージを送りたい。

 変化にしっかりと対応し、お客さまの求める価値の実現と当社グループの継続的発展を図るべく、全社一丸となって新たな中期経営計画「VALUE UP 2020」を策定した。私は日本旅行グループを自信と誇りに満ちた、夢のある企業グループにしていきたいと思っており、何としても計画を達成させたいと思っている。

 皆さんは、まさに中期経営計画「VALUE UP 2020」のスタートを切る年という、節目の年に入社した。このことをしっかりと受け止め、計画を実践する一員となっていただきたい。
今後、会社がますます飛躍していくためには、皆さんの若い感性と、既成概念にとらわれない柔軟な発想と行動力が必要不可欠。皆さんが持っている力を存分に発揮され、日本旅行の将来を切り拓く中心的な存在となっていただきたい。

夢、出会い、時間を大切に 東武トップツアーズ坂巻社長

 東武トップツアーズは3日、今年の新入社員147人を迎えた入社式を東京都墨田区の東武ホテルレバント東京で開いた。坂巻伸昭社長は訓示で「夢を持つ」「出会いを大切にする」「時間という概念を持つ」の三つを意識して、社会人として、また、人間として成長してほしいと述べた。

 「2020年を最終年度とする中期経営計画の基本は『Challenge&Do』で、受け身でなく常に自分のできることを考え、実践することが大切だ」と坂巻社長。

 そうした取り組みにつなげるため、新入社員に次の三つを要望した。「一つ目は『夢を持つ』。旅行は楽しいものであり、皆さんが夢を持ち、楽しい提案をお客さまにすることが必要だ。二つ目に『出会いを大切にする』。いろいろな人との出会いが、自分にない何かを得るチャンスとなる。三つ目に『時間という概念を持つ』。社会人として限られた時間をどう生かすか、しっかりとした考えを持ってほしい」。

新入社員は研修を受講した後、4月中旬に各配属先で業務を行う。

自ら汗をかいて働く 阪急交通社松田社長

 阪急交通社は3日、大阪市内で入社式を行った=写真。新入社員52人を前に訓示した松田誠司社長は、「心がけていただきたいこと」として、3点を挙げた。

(1)自ら汗をかいて働くことを好きになる(2)変化を当たり前のこととして捉え、変化を求める(3)頭の中に「白紙の部分」を持ち、相手のことを聞く力を持つ―で、「この三つを実践することによって、お客さまに支持される商品やサービスが生まれ、自らも成長することができる」と強調した。

1日も早く戦力に はとバス中村社長

 はとバスは1日、グループ会社であるシーライン東京のクルージングレストラン船「シンフォニーモデルナ」号で、はとバスグループ合同入社式を行った。ガイド、観光バス運転士、整備士、事務職員など新卒、中途採用合わせて84人が入社した。

 はとバスの中村靖社長は、「3年後の2020年には東京五輪・パラリンピックが開催となり、来年夏には創業70周年を迎える。観光バス事業では、新たな商品開発、さまざまなイベントを実施する。また、19年1月に本館、新館に続く、3館目の銀座キャピタルホテルを出店し、港南開発事業では2月に、品川駅前にはとバス港南ビルが完成する。はとバスが大きく羽ばたく時代を迎え、やりがいのある素晴らしい時期に入社した」「はとバスは、東京を代表するブランド。お客さまに満足と感動をいただき、そしてブランドの力をさらに高めていくことができるように一緒に頑張ってほしい」と訓示した。

 
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