コンサルタントのリョケンはこのほど、全国の旅館を対象に08年の営業と財務・損益状況を調査した。それによると、調査旅館の平均定員稼働率は40.5%、宿泊客1人当たりの平均総消費単価は1万9762円、客室1室当たりの平均年間売上高は1408万8千円などとなった。また、償却前営業利益率(GOP)の平均は11.0%だった。
定員稼働率は、30%以上40%未満の旅館が全体の47.4%と半数近くを占めた。このほか、50%以上が全体の13.2%、30%未満が同7.8%あった。最も高い旅館は59.4%と回答した。
宿泊客1人当たりの売上高は基本宿泊料が平均1万3536円、付帯単価が同6226円。付帯単価のうち、飲食料は同1873円、売店は同1475円だった。このほか日帰り客1人当たりの売上高は同4775円。
GOPは5〜9%台の旅館が35.9%と最も多い。10〜14%台も33.3%と多くを占めている。20%以上を確保している旅館は2.5%と少ない。このほか15〜19%台が17.9%、5%未満が10.3%。
売上原価率は平均24.7%。売上に対する人件費率は30.9%で、うち外注率は3.1%。
売上に対する諸経費率は平均33.4%。このうち送客手数料比率6.0%、広告宣伝費比率2.3%、水道光熱費比率5.2%、修繕費比率1.9%──などとなった。
調査は46軒の旅館に実施した。調査旅館の平均客室数は86室、平均収容力は436人。