帝国データバンクが4日に公表した景気動向調査の10月分で、旅館・ホテルの景気DI(0~100、50が判断の分かれ目)は前月比15.9ポイント増の53.3と、全51業種別で最も高い数値となった。全業種計は同0.7ポイント増の42.6。「10月の国内景気は新型コロナの新規感染者数が減少傾向で推移する中、全国旅行支援の実施や入国時の水際対策の緩和などで人流が増加。宿泊業や旅行業など観光関連が押し上げ要因となった」(同社)。
旅館・ホテルは前月からの伸びも最も大きく、唯一の2桁増となった。判断の分かれ目となる50を上回ったのは、旅館・ホテルのほか、電気通信(52.4)、情報サービス(52.3)の2業種。このほか飲食店が前月比7.2ポイント増の39.0と、旅館・ホテルに次ぐ大きな伸びとなった。
10の業界別では、旅館・ホテルを含めたサービス、運輸・倉庫など8業界が改善。金融、不動産の2業界が悪化した。
サービスは前月比0.8ポイント増の47.1。旅館・ホテル、飲食店のほか、レジャー施設などの娯楽サービス(同2.8ポイント増の45.0)、レンタカー業などのリース・賃貸(同1.9ポイント増の47.5)といった観光関連業種の景況感も上向いた。
運輸・倉庫は同2.5ポイント増の40.7。旅行業や観光バスの景況感が大きく上向いた。
10の地域別では1年ぶりに10地域全てが改善した。
景況感に関する企業の主な声は次の通り。
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