日本旅館協会は7日、ホームページ(HP)「やど日本」をリニューアルした。会員旅館・ホテルの宿泊プランを横断的に検索し、予約できるシステムをHP上に導入。検索、予約が可能なのは、協会が運営する直販支援システム「オープン・ウェブ」を通じて表示される「宿公式」の宿泊プランと、主要なオンライン・トラベル・エージェント(OTA)に登録した宿泊プラン。協会は、会員施設の販売機会の拡大とともに、「宿公式」プランによる直販の強化を目指す。
横断検索システムの導入には、国内宿泊を含む旅行比較サイト「トラベルコちゃん」を運営するオープンドア(本社・東京都港区)が協力した。地域、日程、希望条件などから会員旅館・ホテルの宿泊プランが検索できる。
主要なOTAに登録した宿泊プランと並んで、オープン・ウェブの参加施設に関しては、直販の宿泊プランが「宿公式」のアイコンで表示される。従来、協会HP上で即時予約できるのは、オープン・ウェブ参加施設の直販プランだけだったが、OTAを横断した検索を可能にして掲載施設数を増やし、販売機会を拡大することにした。
協会としては、特定のOTAに販売チャネルを依存せず、適正な競争環境が働くように多様な販売チャネルを確保するとともに、会員施設の「宿公式」プランの直販拡大を支援したい考え。直販の拡大に向けて、会員施設にはオープン・ウェブへの参加を改めて呼びかけている。
オープン・ウェブに参加すれば、協会が提携する「トラベルコちゃん」「ビッグローブ旅行」などの横断検索サイト(メタサーチ)上に、OTAに登録したプランと並んで、「宿公式」の直販プランを掲載できる。また、オープン・ウェブを通じた「宿公式」プランの販売手数料率は5%で、OTAに比べて大幅に低い料率で販売できる。
日本旅館協会IT戦略委員会の石橋政治郎副委員長は、会員施設に対し「オープン・ウェブの参加施設は会員のうち現在300軒ほどだが、参加すれば、『宿公式』プランをメタサーチに掲載でき、手数料率も5%で済む。この必要性を認識してもらい、ぜひオープン・ウェブに参加してほしい」と話す。
会員施設からのオープン・ウェブ参加に関する問い合わせは、日本旅館協会本部まで。