日の丸自動車興業(東京都文京区、富田浩安社長)は6月18日、同社の屋根のないオープントップバスを使った観光遊覧バ「スカイバス東京」の定期運行を始めた。これまで貸切バスとして運行していたが、安全性の高さや外国人を含む多くの人の人気を集めていることから、東京では60年ぶりに観光バス事業として認可を受けた。停留所を設け定時定路線で運行できる定期観光バスとすることで、より多くの人に手軽に乗車してもらいたい考えだ。
運行するのは、東京・丸の内の三菱ビル前を出発し、皇居や国会議事堂、銀座をまわる約50分のコース。外国人客の増加もにらみ、英語、中国・繁体字、中国・簡体字、韓国語の音声と画像で案内する「マルチランゲージガイダンスシステム」も備える。
1月1日を除く毎日、午前10時から午後6時までの間、1日9便運行する。料金は大人1500円、こども700円。
同社は04年9月から国土交通省のビジット・ジャパン・キャンペーンの後援を受け、2階建てオープントップバスを使った貸切バス事業を始めた。同社グループの旅行会社を主催会社に、皇居や銀座を約50分でめぐる企画旅行商品としてバスを運行。最少催行人数が1人で、時間が短く価格が安いことなどから利用者を集め、08年は約10万人、運行開始からは累計で約50万人が乗車するなどの実績を持つ。
またJTBと協力して札幌や仙台、京都などでも運行している。
富田社長は「定期観光バスとなったことで、いつでも気軽に利用してもらえるようになった。これからも東京の新しい観光資源を旅行会社などとも協力して作っていきたい」と意欲を語った。
今年度の利用者目標は、前年比10%増の12万人。 今後は隅田川に架かる橋をめぐる「4橋めぐり」などのコースの運行を検討しているという。
発車を待つスカイバス東京