安倍晋三首相は11日、来日した中国の温家宝首相と会談した。羽田空港~虹橋空港(上海)間に定期的な航空旅客チャーター便の開設を目指すことで合意したが、便数や時期は明文化されなかった。
人的往来の拡大につながる羽田~虹橋間のチャーター便開設については、安倍首相が昨年10月訪中した際にも、温首相との間で意見が一致している。事務レベルでも交渉が続いているが、虹橋空港が国内専用であることなどから実現には調整が必要とされる。
13日の会見で冬柴鐵三国土交通・観光立国担当相は「便数や時期が合意に盛り込まれなかったことから分かるように、中国側の調整が難しいようだ。日中国交正常化35周年の今年に何とか調整してほしいと考えている」とコメントした。また、会談後に出された「日中共同プレス発表」には、35周年に合わせ、日本から直行便が就航する中国19都市に2万人規模の訪問団を派遣するなどの交流計画を日中が共同で実施することも明記された。