日本商工会議所(山口信夫会頭)は21日開いた常議員会で「08年度観光振興施策に関する要望」を決議した。要望書は将来の「観光庁」設置をにらみ、関係省庁と民間の観光関係者で構成する産学官連携の連絡調整組織を創設することを強く求めた。
日商は08年度予算概算要求に向け、今後、政府・与党など関係方面に要望内容の実現を働きかけていく。
要望書は、連絡調整組織創設のほか、(1)観光振興による新しいくにづくり・まちづくり(2)インバウンド振興のための諸施策の推進(3)観光振興のための基盤づくり──から成っている。
具体的には、観光立国推進基本計画に「産業観光」や「街道観光」などテーマ別観光を支援することを明記する一方、改正まちづくり3法に沿って中心市街地活性化を進めようとする地域に対しては、各省庁の観光振興施策を優先的に活用できるよう配慮を求めた。
このほか、(1)外国人旅行の健康、衛生、災害対応などのサポートインフラ整備のための支援(2)連続休暇の増加、休暇の分業化──などに取り組む必要性を訴えている。