日本PCO協会と日本コンベンション事業協会の合併で誕生した国内最大のコンベンション団体「日本コンベンション協会」(JCMA)の設立総会と記念祝賀会が4日、東京の虎ノ門ヒルズフォーラムで開かれた。祝賀会には盛山正仁・衆院議員(自民党観光立国調査会会長代理)、山口由美・観光庁次長ら多数が出席、門出を祝った。
JCMAは4月1日付で設立。相談役会長にJTB相談役の舩山龍二氏、代表理事に日本コンベンションサービス社長の近浪弘武、コングレ社長の武内紀子の両氏が就いている。企画・運営会社やホテル、旅行業、地方のコンベンションビューローなどが入っており、会員総数は196。
設立総会には約50人が出席。冒頭あいさつした舩山氏は「観光がグローバル化するなか、MICEは極めて重要であり、2団体の合併は時宜を得たものだ。観光立国実現のため、誇りを持って(MICE誘致に向け)取り組んでほしい」と呼びかけた。近浪氏は「2乗、3乗の力でコンベンション、MICE立国を実現したい」と抱負を述べた。
JCMAは、(1)コンベンション事業分野を日本の主たるサービス産業の一つとして位置付け、信頼される業界を確立し、世界中から多くの人々を呼び込み地域や日本の発展を促進する(2)MICE全般の集客交流産業を通じて、学術・文化・スポーツの発展とグローバル経済の活性化に寄与し、高度な知識や技術の向上に努め、国際社会に貢献する—などを目標に掲げている。
具体的には、提言、教育・人材開発、ネットワーキング、広報・啓発、ビジネス創出などの活動を通じて、目標達成を目指す。
事業活動については5専門委員会が推進し、総務委員会が各委を横断的に支援する。
総会では広報委員会(委員長、石崎裕也・ピーシーオーワークス社長)、国際交流委員会(同、久保明代・プロスパー・コーポレーション社長)、女性委員会(同、西川洋子・コンベックス専務)、人材育成委員会(同、荒川正樹・ムラヤマ取締役)、会員交流委員会(同、宇佐美克之・セントラルコンベンションサービス社長)、総務委員会(同、分部日出男・レイ会長)の各委員長が今年度事業などを報告。
今年度は(1)会員向けメールニュースの発行(11月開始予定)(2)IME2015(12月)での交流イベントの企画・実施(3)会員向け研修会—などに取り組む。
総会後の祝賀会には多数の人が出席、JCMAの活動に期待を寄せた。
武内氏は「同じ志を持って力強く活動していく」、盛山議員は「観光立国の大きな柱の一つがMICEであり、国の力が問われる」、日本コングレス・コンベンション・ビューローの猪口邦子会長(参院議員)は「人材の育成が鍵を握っている」などと述べた。
祝賀会で手を握る(右から)武内、舩山、近浪の各氏