日本ホテルスクールは、プランナーの視点から現実的な結婚式を提案するブライダルゼミ発表会を実施した。
今年度の課題は「2020年6月に挙式予定だった新郎新婦。新型コロナの影響で挙げられず延期をご決断。ゲストの皆さんにも安心して楽しんでもらうためには、いつ頃どのような形で挙げるべきか提案して頂きたい」という設定。学生たちは課題に対して各チームで1つの方向性を見出し、プランナーの視点から新郎新婦お二人に対し企業として売上も考慮した現実的な結婚式の提案。学生に与えられる資料はお客様のアンケートで、お二人の生い立ちやお人柄や馴れ初めなどは各チームが一から考え、それぞれ異なるストーリーを生み出しました。
発表会の会場の人数制限を行うため、事前に校内で8チームによる選考会を実施し、上位4チームが発表会当日にホテルで発表を行いました。各チームは個性溢れる提案を披露した中、総合賞を獲得したのは“Make you happy~心に残るひと時を”。コロナ禍だが、人とのつながりを大切にして、あえて対面で結婚式を挙げてほしい。コロナ禍で気持ちが落ち込む、人とのつながりが薄れる状況の中でリモートウエディングやフォトウエディングなどを提案することもできるが、心のつながりを感じられる演出や憧れを実現し、コロナ禍の結婚式と従来の結婚式を組み合わせた笑顔になれる結婚式を提案しました。
発表を終え、公益社団法人日本ブライダル文化振興協会専務理事 野田兼義様より「コロナ禍におけるゼミへの取り組みは大変だったと思います。皆さんの発表する姿には感動しました。コロナとの共存が求められる中で皆さんのように物事を柔軟に考えることが求められています。ゼミに取り組んだプロセスを大事にして欲しい。」と総評いただきました。企業の皆様からは「コロナ状況下で教えて頂くことがたくさんありました」「できないことばかり選んでしまう世の中で、できることを考える姿勢に驚きました」「学生の感性は素晴らしい。社会人になっても無くさないでほしい」などさまざまな温かな言葉も頂きました。
今年度はブライダルゼミ発表会において、「卒業式袴展示会」の活動報告会、「レストランゼミ最優秀チーム」による発表も行いました。「卒業式袴展示会」は夜間部ブライダル科2年生による産学連携の授業で、協賛企業として衣裳系企業の「株式会社マイム」、「株式会社曽我」の2社と提携し、学生主体で和装(袴)の展示会を学内で行う取り組みです。実際に売上目標設定や販売促進・宣伝活動などを行い、利益をあげることが求められます。今年度で5回目となる卒業式袴展示会では、過去最高の売上を達成することができ喜びの報告会となりました。
準備期間から例年通りに進まない状況もあり多くの葛藤や苦悩の中でも、ブライダル科学生の2年間の集大成となるブライダルゼミ発表会を無事に開催できました。今年度のブライダルゼミ発表会にご来場、オンラインでご参加いただいた皆様に感謝いたします。