日本ホテルスクール(東京都中野区、石塚勉理事長・校長)は4日、観光業界における世界最大の民間組織「スコールクラブ」(本部=スペイン・トレモリノス)の傘下組織となる「ヤングスコールクラブジャパン」の発足式を帝国ホテル東京で開いた。スコールインターナショナル幹部、スコールクラブジャパン会員や観光業界関係者約50人も出席した。
同校は、現在1021人の学生が在籍する日本最大のホテル学校で、英語で授業を行っている英語専攻科の学生77人(1年生31人、2年生46人)をヤングスコールクラブの会員とした。
スコールクラブは、旅行会社、航空会社、船舶会社、ホテル、レストラン、政府観光局など観光業界に関係する会社・組織の経営者・経営幹部を主な会員とする世界規模の組織。
1932年に発足し、現在は世界80カ国で400クラブ、1万7千人の会員がいる。日本には東京、名古屋、大阪の3クラブがあり、約130人が会員となっている。3クラブを取りまとめるスコールクラブジャパンの会長を同校の石塚理事長が、14年から2年間の任期で務めている。
スコールクラブでは、世界的に年々会員数の減少傾向がみられることから、18〜35歳までの次世代の観光業界を担う世代向けに「ヤングスコール」という新たなカテゴリーを作り、会員増強を図っている。ヤングスコールクラブジャパンの発足はこの動きに呼応したもの。
ヤングスコールクラブの国別会員数は、イタリアが121人、米国が69人、インドが63人であることから、ヤングスコールクラブジャパンは国別で世界2位の規模となる。
石塚理事長は「さまざまな会員組織が高齢化と会員数の減少に直面している。世代交代の準備が必要だ」とあいさつ。その上で「(皆さんは)ヤングスコールクラブの会員となることで、世界規模で観光業界の仲間達と交流・情報交換する機会を得た」と出席した学生に呼びかけた。
来賓の一人として出席した日本政府観光局の小堀守理事は「いま日本のインバウンド旅行市場は極めて高い成長率で、世界中から注目されている。世界とのネットワーキングでホスピタリティを磨くことで、これからの日本の国際観光を担う人材に育っていってほしい」と祝辞を述べた。
帝国ホテル東京で開かれた発足式