日本ホテル教育センターは8月25日、東京都中野区のホスピタリティツーリズム専門学校で、ホテル業界や旅行業界関係者を対象としたシンポジウム「ホスピタリティ教育シンポジウム2010」を開いた。観光庁が今年を「ジャパン・マイス・イヤー」に定め、積極的に誘致を後押ししていることから、統一テーマをMICEに定め、岩本晃一・観光庁MICE推進担当参事官らが講演。約130人の参加者が、政府の施策やMICE誘致の事例についての講演に熱心に耳を傾けた。
基調講演では、岩本参事官がジャパン・マイス・イヤーの事業などについて講演したほか、徳永清久・プリンスホテル執行役員兼高輪・品川統括支配人がプリンスホテルの取り組み事例を紹介。このうち徳永支配人は、プリンスホテルグループの品川・高輪地区のMICE戦略について、社内態勢づくりや広報宣伝の方針など多岐にわたり事例を紹介した上で、「ホテルは地元のランドマークであるはず。MICEで自館だけがひとり勝ちするのではなく、地元と一体となって取り組むことが重要」と指摘。MICEによる地元連携、地域間連携が、ひいては日本全体の活性化につながると強調した。
セミナーではこのほか、近藤寛和・宿屋塾代表をコーディネーターに、パネルディスカッションを開催。中村裕・日本ホテル教育センター会長、町田忠・JTB法人東京コミュニケーション事業部事業部長らパネリストがMICE市場の最新事情について意見を交わした。
多くの参加者で埋まった会場内