日本旅行は2月27日、2014年度(1〜12月)決算を発表した。国内企画商品「赤い風船」が過去最高の販売を記録するなど取り扱いが好調に推移し、営業損益で連結、単体ともに5年連続で黒字を確保。単体の最終利益は過去最高の水準となった。
グループを含めた連結は、営業収益が前年比2.5%増の542億7200万円。営業損益は営業費用の拡大で前年を12.0%下回る16億100万円の黒字にとどまったが、経常損益は前年度に発生した為替差損の解消などで、前年を18.9%上回る25億円の黒字を確保。税金などを控除した後の最終損益は前年比11.7%増の14億5100万円の黒字。
日本旅行単体は、営業収益が前年比2.4%増の462億2600万円。営業損益は6億3400万円、経常損益は17億1400万円の各黒字(前年比26.0%減、74.3%増)。最終損益は同100.2%増の10億8100万円と、過去最高水準になった。
単体の販売高ベースでは、総販売高が前年比5.3%増の4168億6800万円。このうち国内旅行は同4.8%増の2521億1千万円、海外旅行は同1.9%増の1435億6300万円。国際旅行は大きく伸び、同45.1%増の211億400万円。
国内旅行のうち、企画商品の赤い風船は同5.9%増の886億6700万円と、前年に続き過去最高を更新した。JRのデスティネーションキャンペーンとの連動商品や、JRセットプランの販売強化に努めるとともに、インターネット専用商品を拡充した。
赤い風船は全方面で前年を上回り、北海道、東北、北陸、京阪神、沖縄の各方面は10%以上の2ケタの伸びとなった。
同社が中核分野と位置付けるインバウンド(同37.9%増)、インターネット販売(同16.3%増)、教育旅行(同4.1%増)、MICE(同3.3%増)、BTM(同7.2%増)の各部門も全て前年を上回った。
2015年度の業績予想は、連結が営業収益554億円。損益は営業11億円、経常18億4千万円、最終10億9千万円の各黒字。単体が営業収益472億円。営業4億円、経常8億6千万円、最終4億4千万円の各黒字。