日本旅館協会東北支部連合会(佐藤勘三郎会長、242会員)は5月13日、仙台市のTKPガーデンシティで2022年度通常総会を開いた。経営環境が激変する中、経営革新、生産性向上、IT戦略の三つの委員会をいったん白紙に戻し、新たな委員会の設置に向けて、その在り方を検討することを決めた。役員改選も行い、佐藤会長を再選した。
会費収入の減少を前提とし、支出を極力抑えて事業を展開する。ただ、支部連合会、各県支部主催のセミナーは積極的に開催し、月末に発行している「支部連合会ニュース」もさらなる充実を図る。
議事ではほかに、(1)宿泊実態調査への参画施設の拡大(2)東北版福利厚生制度(宿泊補助)の廃止(3)本部総会の出席に伴う補助の廃止(4)コロナ禍のセミナーへの支援―などを承認した。
佐藤会長は「金融問題が深刻だ。各施設の経営内容が好転しない中で、返済が迫ってきている。連合会が会員に向けて何ができるのか、議論を深化させたい」と述べた。
日本旅館協会本部の浜野浩二会長はビデオでメッセージ。東北運輸局の田中由紀局長が「東北における観光の現状と課題、観光庁の補助金事業について」、東北経済産業局の鈴木光弘産業部長が「東北経済の現状と経済産業省関連施策」をテーマに講演した。東北観光推進機構の紺野純一専務理事、日本旅行業協会東北支部の後藤敏幸副支部長らはそれぞれ祝辞を述べた。
新役員は次の通り(敬称略)。
会長=佐藤勘三郎(宮城県・伝承千年の宿佐勘)▽顧問=渡邉和裕(福島県・ホテル山水荘)▽副会長=中村彰利(青森県・南部屋、海扇閣)、佐藤康(岩手県・湯守大観、新任)、佐藤和志(秋田県・鶴の湯温泉、新任)、阿部隆二郎(宮城県・南三陸ホテル観洋)、岡崎彌平治(山形県・深山荘高見屋)、瓜生泰弘(福島県・熱塩温泉山形屋)▽監事=岩松廣行(宮城県・鷹泉閣岩松旅館)、畠隆章(福島県・吉川屋)
総会であいさつする佐藤会長