日本温泉協会(滝多賀男会長、約1600会員)は6月22日、福島・飯坂温泉の吉川屋で会員総会を開いた。会員ら約160人が出席し、温泉地の活性化と温泉文化の継承を誓い合った。
式典の冒頭、渡辺和裕・福島市観光物産協会会長が県の観光PRを兼ね歓迎の祝辞を行った。
滝会長は温泉排水や地熱問題など、当面する課題に積極的に取り組む姿勢を強調するとともに、「ヘルスツーリズムの動きを視野に入れた滞在型温泉地の体制作りが重要だ」と述べた。また、綿抜邦彦・学術部委員長は「世の中にアピールする部でありたい」と語り、部の有効利用を呼びかけた。
石原洋三郎衆院議員や大庭一夫・自然環境整備担当参事官補佐らが来賓あいさつした。
役員人事では常務理事に日本政府観光局の中西陽典、国立公園協会理事長の油井正昭、理事に白浜町長の水本雄三の各氏を選任するとともに、経理担当理事に佐藤好億副会長が就いた。
事業計画では、(1)80周年記念誌の刊行(2)会員拡充と事業見直しによる財政健全化(3)公益法人制度改革を踏まえた組織のあり方の検討──を重点目標に据え、インターネット予約システムの構築の検討などに取り組む。
来年の会員総会は山梨県甲府市の湯村温泉で開催する。
総会後、環境省と観光庁による行政講演、また学術部委員の酒井幸子・群馬県温泉協会常務理事が「温泉の排水問題について」をテーマに記念講演した。
約160人が出席(中央は滝会長)