市民と観光客が夜の文化施設を巡り、地域文化に親しむ「カルチャーナイト2009」が7月17日、札幌市で開催された。動物園や美術館、テレビ局、警察本部、銀行など93施設が参加。約3万人が普段見られない施設を見学したり、地域の文化に触れて楽しんだ。
学校の夏休みを前に、市内の文化・公共施設や民間施設を夜間一斉に開放し、見学やそこで提供するさまざまなプログラムを楽しんでもらうもので、今年で7回目となる。主催はカルチャーナイト実行委員会(辻井達一委員長)。
夜間開放された円山動物園には、5千人の家族連れが訪れ、警察本部の白バイやパトカーの試乗に子どもたちが列を作っていた。
道民活動施設「かでる2・7」では、エントランスやロビーで大道芸のパフォーマンスや二胡の演奏、ホールの舞台裏や楽屋を回る見学ツアーやスタンプラリー、文化サークルによる体験教室などさまざまなイベントが行われ、遅くまで多くの市民で賑わった。
前日の16日には前夜祭として道庁赤レンガで地域文化のフォーラムとバイオリンの夕べが開かれ、観光客も含め約200人が参加した。
カルチャーナイトは実行委員会の役員のひとりが10年前、北欧デンマークを訪れた際、同様のイベントに出会い、北海道でもこうした地域文化の楽しみ方ができないかと考えたことから始まった。2003年の第1回は参加施設20カ所、参加者数延べ約2万人だったが規模が年々広がり、今では北国の夏のユニークな催しとして定着。函館や夕張など7市町村でも開催される。
このあと札幌では、市中心部の豊平川河畔で報道各社主催の花火大会が相次いで開かれた。21日からは、全国一の規模で観光客にも人気の札幌夏祭り「納涼ビアガーデン」が大通公園で始まる。
大道芸も人気