熊本県の杖立温泉観光協会(小国町)と県、県観光連盟は、女性のニーズに合わせた新しい湯治プログラムを開発した。同温泉の名物「蒸し湯」にまち歩きと料理を組み合わせたもので、「美容効果が高い」(同協会)のが特徴だ。
温泉蒸気を利用した蒸し湯はミストサウナともいえるもので、各旅館の浴室に設置された狭い空間で体験できる。「通常のサウナよりも温度が低く、湿度が高い。循環器にかかる負担が一般のサウナよりも低いため、楽に入れる」と同協会。
「杖立流Neo湯治プログラム」は、熊本保健科学大、九大、九州産業大監修のもと、蒸し湯に、昭和風情を楽しむまち歩き「背戸屋めぐり」とコラーゲンたっぷりな「蒸し料理」で構成。
「ペットボトル3分の1程度の水を飲み、リミカライトを発光させ、専用マットを持って蒸し湯の中に入る」「ライトが消えたら蒸し湯から出る」などプログラムに沿った入り方を伝授。旅行商品として、日帰り蒸し湯プログラム体験(千円)なども用意している。
背戸屋めぐりは温泉街に広がる昭和の雰囲気を残した路地裏(背戸屋)を約30分かけて歩くもので、同協会によると「100〜120キロカロリーを消費することが可能」。また蒸し料理は温泉蒸気を使った調理場「蒸しば」で調理する料理をいい、黒豚おこわ(500円)などがある。
一方、熊本県は杖立温泉の蒸し湯をPRするため、日本記念日協会に「蒸し湯の日」(6月4日)を申請していたが、4日、認定されたと発表した。
「蒸(6)し(4)」と語呂合わせした。記念日認定を機に、蒸し湯の美容効果を発信し、女性客の獲得を図る。