桜を題材に東日本大震災からの復興を目指す官民の組織「東北・夢の桜街道推進協議会」(会長、細野助博・中央大大学院教授)は7月24日、山形市の霞城セントラルで総会を開き、協議会が推進する桜街道事業の海外へのPR強化など、今年度事業計画を承認した=写真。
2019年度重点事業は(1)「東北・夢の桜街道」のホームページの多言語化(英語、中国語)(2)東北・夢の桜街道のSNS(日本語、英語)による広報体制の構築(3)桜の名所への多言語案内看板設置を目指した地域との調整―など。
東北への通年の誘客推進、持続可能な地域社会の実現に努めることなども確認した。
細野会長は「東北には豊かな観光コンテンツがある。桜、酒、温泉、雪など、それぞれに付加価値を付け、情報発信することが東北の復興につながる」とあいさつ。
来賓の若松正俊・山形県副知事(吉村美栄子知事代理)は「協議会のプロジェクトは2021年開催の東北デスティネーションキャンペーンにつながる取り組みであり、東北に元気を与えてくれるものと確信している」と述べた。
議事終了後、内閣官房参与で元復興庁事務次官の岡本全勝氏が「大震災からの復興と民間の役割」と題して講演した。
協議会は国の出先機関、東北の行政、旅行会社、金融機関など官民で2011年10月に創設。東北の桜の名所を88カ所選定し、観光客らに巡ってもらう事業を翌年スタートした。
さらに誘客の通年化を目指し、「東北祭り街道50カ所巡り」(夏)、「東北酒蔵街道100カ所巡り」(秋)、「東北雪見街道30カ所巡り」(冬)の各プロジェクトも始めている。