東北観光アドバイザー会議、東北観光復興へ提言


復興相に提言書を渡す久保座長(右)=復興庁ホームページから

復興相に提言書を渡す久保座長(右)=復興庁ホームページから

 復興庁の東北観光アドバイザー会議(座長・久保成人前観光庁長官)は4月15日、東北観光の復興に向けた提言をまとめ、高木毅復興相に提出した。根強く残る風評被害を払拭するため、外国人の来訪意欲をかき立てるよう観光地としての魅力のあり方を提示するとともに、福島についてはPTAに対するファムトリップの実施など教育旅行の強化を盛り込んだ。

 同日、久保座長が復興相に提言書を手渡した。東北観光の現状と課題について提言は、(1)韓国、香港などを中心に風評被害が残る一方で、台湾、中国、タイなど成長市場もある(2)海外における東北の観光地としての認知度が低いが、潜在能力は高い(3)防災・復興の「学びの場」としての価値があるなど、観光にとどまらない交流機会創出の可能性がある—とした上で、解決に向けた方向性を示した。

 まず、東北のブランドイメージの創出を掲げた。具体的には良質な雪を売りにした「トウホク・スノー・ブランド」の確立で、東北の雪を突破口として紅葉や桜、新緑、祭り、温泉など通年での魅力を訴求し、「厚みのあるブランドの形成を目指すべき」とした。

 魅力ある広域観光周遊ルートの構築では、テーマやストーリーを持たせた内容を絞り込むことや、函館、仙台、成田、羽田各空港などの東北への入り口と出口を意識したルート形成の必要性を指摘した。特に、仙台空港については民営化を機に、東北のゲートウェイとしの機能を強化することを求めた。また、「Local Experienceのある観光地域づくり」も求め、古民家を活用したファームステイを売り出すべきと主張。

 新たな取り組みとして、(1)外国人学生による教育旅行(2)地域密着型ガイドの養成(3)個人旅行者向け商品の充実—などを挙げた。(3)については「雪を基軸とした日本の原風景などの東北の潜在的魅力が深く訴求する個人旅行者の誘客を拡大すべき」とした。

東北観光アドバイザー会議の提言 >>PDFで見る

復興相に提言書を渡す久保座長(右)=復興庁ホームページから
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