児童の調理を見守る福田総調理長（中央奥）
東急ホテルズ＆リゾーツ（東京都渋谷区）は、東京都市大学付属小学校（同世田谷区）の4年生を対象に、年間を通じて食育特別授業「福田メソッド」を実施している。総合監修・講師を務めるのは、東急ホテルズ・東急ホテルズセルリアンタワー東急ホテル総料理長の福田順彦氏。2月17日に開いた最終授業では、「いのちへの感謝」をテーマに、イワシの手開き体験を通じて食の大切さを学んだ。
授業では、福田氏の指導のもと、児童がイワシの手開きから下味付け、調理、試食までを体験。身と骨をきれいに分ける方法や、上手に裏返して焼くコツなど、さまざまな技法を学んだ。
授業を受けた児童からは「初めて生の魚を触った。冷たくて気持ちよかった」「塩とコショウだけでもおいしくなることが分かった」などと、率直な感想が寄せられた。
福田氏は授業の最後、「イワシは今日、漁師さんが皆のために命をかけて取ってきてくれました。一生懸命とってきてくれた人がいたこと、それを食べたこと、一つ一つには全て命があったこと―。これに対して感謝の気持ちを忘れないでください」と、食材とそれに関わる人々への感謝の大切さを呼び掛けた。
福田メソッドは、子どもたちの成長と豊かな心を育むことを目的に、東急グループの五島育英会が運営する同校で2023年度から開始。年12回のプログラムを通じて五感を生かした食事体験やテーブルマナーなどを体験・フィールドワークを交えて学び、「食」を多角的に捉えることを目指している。
福田メソッドの集大成を飾る修了式は、3月4日にセルリアンタワー東急ホテル（東京都渋谷区）で開催予定。これまでの授業の振り返りや、修了証書の授与を行う。
イワシの手開きに挑戦
児童の調理を見守る福田総調理長（中央奥）
