東武トラベルは4~12月、NHK大河ドラマ「風林火山」に関連付けて、山梨・長野・愛知3県の宿泊増売キャンペーンを実施する。東武鉄道沿線の主要観光地として重視する日光・鬼怒川温泉地区を除いて、同社がエリアキャンペーンを実施するのは初めてのこと。販売目標は3千人。同社協定旅館ホテル連盟が販促支援している。
キャンペーン商品として、4~9月設定の「風林火山・旅道中~甲斐・信濃・三河の国編」をこのほど発売した。宿泊プランで、JRセットプランも用意。山梨泊ではイベント「甲斐の国・風林火山博」の、長野泊では長野市立博物館「風林火山」企画展の入場券を付けるほか、土産品店や観光施設が割り引きになるなどの特典も設けた。
販売ターゲットは、東武鉄道沿線の主力顧客である、団塊の世代を中心とする年配層。パンフレットには、歴史好きな人に興味を持ってもらえるよう、武田信玄や山本勘助に関する地域の情報を豊富に盛り込んだ。歴史に絡めて商品を設定するのも同社初で、現地情報の収集に従来以上の時間をかけたという。
山梨県内の宿泊商品については、旅連の南関東支部・山梨エリアの要望を受けて、1~9月設定の「甲斐の国編」パンフレットで先行販売中。「売り出しは好調」(同社)。旅連信越支部の協賛で、長野県泊の団体専用商品も5月から設定する。
旅連では、東武トラベルの宿泊券増売を支援する目的で、販売額増加率上位の同社支店を毎年表彰している。従来はすべての宿泊券が対象で、前年度に大きく数字を落とした支店が“増売への意識とは無関係”に表彰されてしまうケースもあったため、07度からは重点地区を設定しその地区での販売額に限定することにした。山梨・長野・愛知エリアキャンペーンは、こうした改善に至った旅連の意見を取り入れ企画された背景もあり、旅連の宿泊券増売支援事業と連動している。
同社の山本東・取締役企画仕入部長は「この種のエリアキャンペーンを全国に拡大していき、ご協力をいただいている旅館・ホテルに少しでも恩返しをしたい」と話す。
パンフレット