松坂屋名古屋店は19日、第42回松坂屋史料室企画展「大戦下の松坂屋」を始めた。8月24日まで開催する。入場料は無料。
会期:令和2年6月19日(金)~8月24日(月)
会場:松坂屋名古屋店 南館7階・松坂屋史料室
会場:松坂屋名古屋店 南館7階・松坂屋史料室
今年で終戦から三四半世紀。この戦後75年という節目にあたり、松坂屋史料室では、戦争をテーマにした初の企画展「大戦下の松坂屋」を開催します。
展示会場では、昭和12年(1937)に勃発した日中戦争を起点に統制が強まるなかで、国策に順応しながら難局を切り抜け、空襲で名古屋、銀座、静岡の3店舗全焼という甚大な被害を出す中で終戦を迎え、その後焼け跡から見事復活を遂げる松坂屋の激動の約10年を、40点以上の貴重な記録写真と当時松坂屋が制作したチラシやポスターなど、さまざまな史料の展示とともに振り返ります。
展示の一例として、戦時中販売商品が枯渇するなか、新たな収入源として松坂屋が開設した「中古品売場」、「不用品買受売場」、「貸衣装売場」等のチラシ・広告、外地事業に向け満州国当局から受領した「商標登録証」、従業員の戦意高揚を促した社内報「報国時報」など、珍しい初公開史料の数々もご覧いただけます。
戦時下の百貨店経営から復興期の事業展開まで、これまであまり知られることのなかった松坂屋の苦難の道のりを辿る注目の企画展ですが、あらためて戦争の悲惨さと平和のありがたさを考えていただく機会になればと思います。
空襲で被災した名古屋店(昭和21~22年頃 国立国会図書館蔵)
上野店、銀座店社員による戦勝祈願(昭和13年 鎌倉・鶴岡八幡宮)
戦闘機「松坂屋号」を献納(昭和13年 羽田東京飛行場)
焦土の中の名古屋店(昭和23年 名古屋タイムズ・アーカイブス委員会蔵)
名古屋店の進駐軍向けダンスホール(昭和21年)