松山市と博物館明治村(愛知県犬山市)は11月29日、「明治」をテーマに相互に情報発信などを進める「明治体感パートナー協定」を締結した。2011年に締結した連携協定の期間が来年3月末まであるが、18年の明治維新150年に向けて新たに協定を結び直した。
松山市には、明治にゆかりのある観光テーマが豊富。夏目漱石の松山赴任と代表作「坊っちゃん」、松山出身の俳人で明治を代表する文学者である正岡子規、司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」と同作品を原作としたNHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」など。
博物館明治村には、明治時代の建築物が各地から移築されている。室内に家具調度なども陳列しているほか、建物に関連する資料の常設展示や特別展示が充実。移築した建築物は67件、敷地は100万平方メートルに及ぶ。村内では、明治時代の電車や蒸気機関車も動かしている。
松山市の坂の雲の上ミュージアムで開かれた締結式には、野志克仁・松山市長と中川武・博物館明治村館長が出席し、相互に情報発信を強化することなどに意欲を示した。来年には漱石の松山赴任120年、博物館明治村の開村50周年を迎えるほか、16年は漱石の没後100年、17年は漱石と子規の生誕150年で、えひめ国体も開催される。
協定締結を記念し、坂の上の雲ミュージアムでは、博物館明治村の開村50周年を記念した特別展示「デザインの黎明」を開催中。12月28日までの期間、貴重な明治の家具が展示されている。
協定締結式に参加した野志市長、中川館長ら