栃木県湯西川温泉にある5軒の旅館が8月1日から、環境マネジメントシステムの国際規格「ISO14001」の認証取得を目指し、同規格の運用を始める。取り決めた環境方針と行動計画に基づいて省エネルギーなどを進め、今後2度にわたる審査を受けて来年1月中旬ごろの認証取得を目指す。
同規格の運用を始めるのは本家伴久萬久旅館(伴玉枝代表取締役)、伴久ホテル(伴久一社長)、彩りゆかしき花と華(山城義宣代表取締役)、かめや平家の庄(大類勇人社長)、湯西川白雲の宿山城屋(高橋サダ子社長)。
5軒の旅館は今年1月から月1回程度、ISO認証取得に向けた勉強会を開き、環境対策を進めている。
温泉地がグループでISO14001の認証を取得するのは、06年に滋賀県の琵琶湖周辺にある旅館・ホテルなど7施設の例があるが、湯西川温泉の取り組みは「東日本では初めて」(本家伴久萬久旅館)。
本家伴久萬久旅館では「認証取得が最終目的ではない。取得後に何ができるかが課題。湯西川温泉街の再整備とあわせ、ゴミの減量や歩行者天国の実施など、さまざまなことを考えている。われわれ旅館の取り組みが環境対策、ひいては地域の連携強化につながれば」と話している。