往来や混雑状況など計測
1959年設立の構造計画研究所(東京都中野区)は、構築物を取り巻く地震、津波や台風などの自然環境の解析やシミュレーションを行い、社会の抱える問題の解決を提案している。
同社では、人数カウントシステム「ピープルカウンター」を用いた施設運営の実践を宿泊施設に提唱している。
ピープルカウンターは、IoTとAIを活用。人数カウントセンサー「VC―3D」を施設の出入り口などの天井に設置し、インターネットと接続をするだけで、人の往来、滞留や、混雑状況を計測。
センサーは、ステレオカメラを搭載していることから、三次元形状を把握する。影や光の反射の影響を受けにくく、高精度で測定。6メートルの高さに設置した場合、最大面積で10×7メートルの広範囲に対応。
計測されたデータは、クラウドサーバー上で、集計、管理され、WEBビューア「ShopView Chart(SVC・ショップビュー チャート)」で閲覧できる。
SVCでは人数カウントに加え、他の機器からの情報、例えば天気情報やAIが推定した性別、年代などの属性情報も統合可能。これにより、「天気が晴れのときは、どの性別、年代の入場が多い」などの情報がひと目で分かる。
旅館・ホテルでは、大浴場や食事処の出入り口付近の天井など複数箇所への設置が想定される。「混雑状況を瞬時に案内するほか、利用状況に応じて、清掃のタイミングを図ってほしい」と同社。
一部旅館にも導入されている。館内各所にサイネージを置いての情報伝達も見込める。
また外湯や観光施設、店舗などではホームページ上で、混雑状況を告知し、出発前や移動中にも確認できるよう施す。