政府の要請に基づき、ホテル三日月グループの勝浦ホテル三日月(千葉県勝浦市)が、新型コロナウイルスによる新型肺炎が発生している中国武漢市からの日本人帰国者の受け入れに協力した。政府チャーター機の第1陣で1月29日に帰国した日本人のうち経過観察を希望した191人の宿泊を受け入れた。政府は同ホテルの協力に関して風評被害の防止などに最大限配慮する方針だ。
政府の意向を受けた観光庁が受け入れ可能な宿泊施設を探す中、千葉県、勝浦市の了解を得ることなどを条件に同ホテルが受け入れを承諾した。受け入れに際して政府は、担当者や医師を同ホテルに派遣するなど、衛生対策を徹底している。
ホテル三日月グループは、受け入れに伴いホームページにメッセージを掲載し、「さまざまな困難があることも予想されましたが、同じ日本人として、帰国者のために、政府の要請に応えることを決断しました」として関係者に協力を要請するとともに、勝浦ホテル三日月支配人名で顧客に理解を求めた。
武漢からの日本人帰国については、赤羽一嘉国土交通相が1月31日の会見で、「国からの要請に対して、チャーター便を運航された全日空、帰国された方の輸送を担っていただいたバス事業者の皆さま、宿泊の受け入れをしていただいたホテルの皆さまに対して、心から感謝を申し上げたい」と述べた。