気象庁は11日、箱根山(神奈川県)の噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げると発表した。これを受け、箱根町は14日、大涌谷から半径約1キロとしてきた警戒区域を、半径約440メートルから約530メートルのだ円形に縮小した。
箱根山では、7月1日にごく小規模な噴火が発生して以降、噴火は見られず、火山性地震は少ない状態で経過している。気象庁は「火山性微動は6月29日以降は観測されておらず、地殻変動についても山体膨張は停止したものと考えられる」(火山課)として、レベルを引き下げた。
箱根町は同日、「観光客の皆様へ」と題したコメントをホームページ(HP)上に掲載。警戒区域の縮小とともに、県道734・735号(早雲山—姥子間)の一部通行止めを解除することを発表した。
また、大涌谷の火山活動は鈍化しているが、現在も継続していることを伝えた上で、観光客に対して「町や関係機関からの関連情報に十分留意していただき、紅葉・すすきなど、色づく秋の箱根観光を満喫してほしい」と呼びかけている。