1年2ヵ月ぶり営業再開
昨年7月に九州地方を襲った豪雨により甚大な被害を受けた「清流山水花あゆの里」(熊本県人吉温泉)が、復旧工事と、商品力強化のための全館にわたる改装を完了し、8月30日にオープンした。水害から1年2カ月ぶりの営業再開となる。
水害からの復旧プロジェクトのもと、同館は営業再開後の方針として、従来までの団体、グループ客受け入れ重視から個人客主体への切り替えを図ることとした。個人客の利用単価の引き上げを図り、それを下支えする商品のレベルアップを推進するため「高質客室の比率アップ」「提供料理の方針転換」「フリーサービスの充実」に重点的に取り組んだ。
高質客室の比率アップでは、特別室や2間和室の改装を実施し、露天風呂付き21室、半露天風呂付き客室2室を設けた。旧館6階建て、9階建ての既存客室の水回り改修なども実施した。
提供料理の方針転換では、料亭街の踏み込みを廃止し、下足で利用できる個人客用ダイニング会場へと仕様を変更した。1階ダイニングが個人客用、2階ダイニングがグループ客用と、多様なニーズに応じたダイニング設定を可能にした。
フリーサービスの充実では、旧ライブラリーラウンジを、球磨焼酎を自由に楽しめる焼酎ラウンジへ転用した。焼酎蔵を併設し、味だけでなく、焼酎ボトルのデザインも見て楽しめる。
その他、チェックインシステムの刷新、最新機器の導入による厨房システムの抜本的な改革、人吉市街を一望できる屋上テラス「KUMAGAWA」の新設など、全館各所を新装した。
清掃業務を外注委託から自社対応業務へ変更し、清掃業務のフロー見直しによる効率化へ向けての体制づくりに注力するなど、運営面での省力化も推進する。ソフト、ハード両面に磨きを掛け、既存顧客の満足度向上と新規顧客の取り込みを図る。
総合企画はリョケン。
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