沖縄県はこのほど、2009年度の観光施策などを定めた「ビジットおきなわ計画」を発表した。重点項目には、世界同時不況による景気低迷などによる観光客の減少傾向に歯止めをかけるため、さまざまな媒体を通じて全国規模で誘客を促進する「沖縄観光誘客特別対策」を新たに追加し、「外国人観光客誘客」「MICEの誘致」「リゾートウエディングの推進」「ニューツーリズムの推進」と合わせて計5項目を推進していく。
「ビジットおきなわ計画」は、およそ10年間で入域観光客数1千万人を目指す行動計画で、07年度からスタート。08年度の入域観光客数は、目標の620万人を達成できなかったものの、過去最高の602万人を見込んでいる。09年度目標は、08年度見込み数に対して4.5%増の630万人に設定した。外国人観光客は前年度見込み数比23%増の30万人とした。観光客1人当たりの県内消費額は7万7千円を目指す。
09年度計画の目玉といえる重点項目の沖縄観光誘客特別対策は、沖縄観光の需要を掘り起こすため、トップシーズンの夏季に向けて4月から6月にかけて集中的に実施する。案としては、首都圏、関西圏、中部圏、九州圏でプロモーションイベントを開催する。さらにさまざまな広告媒体を通じて、沖縄観光キャンペーンを全国規模で展開していく。
重点政策の現状は、08年(1〜12月)の外国人観光客数が前年比7万6千人増の25万1千人。リゾートウエディング挙式数も順調に伸びている。昨年から取り組みを本格化させたMICE(国際会議、見本市、インセンティブツアー、イベントなど)の誘致も実績が出てきており、今後の拡大が見込まれる。ニューツーリズムは、特に長期滞在やエコツアーなどの魅力の情報発信を強化している。