10月の消費税率10%への引き上げまであと3カ月。政府は、景気対策、キャッシュレス決済の促進に向けて、キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元事業)を実施している。消費税率引き上げ後の9カ月間に限り、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元などを支援する。ただし、事業への参加には、加盟店として登録手続きを行う必要がある。
対象は中小・小規模事業者。旅館業の場合、資本金5千万円以下または従業員200人以下。資本金または出資金が5億円以上の法人に直接、間接に100%の株式を保有される事業者や課税所得額が一定額以上の事業者などは対象外となる。
支援事業の期間は19年10月1日~20年6月30日。事業者への支援内容は、(1)キャッシュレスで支払う消費者に5%還元を提供(2)決済の加盟店手数料率の3分の1を国が補助(手数料率は実質2.17%以下)(3)国などの補助で端末導入の費用負担なし。
対象となる主な決済手段は、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード、モバイル決済など。
事業者が制度に参加するには登録手続きが必要。現在使っている決済手段を継続利用する場合は、決済事業者への登録などを行う。新たな決済手段を導入する場合は、還元事業のホームページに掲載されたリストから決済事業者を選び、手続きを行う。
政府は7月中に対象店舗の第1弾の公表を行い、消費者向けの広報を本格化する。
詳細は還元事業のホームページ(https://cashless.go.jp)に掲載。中小・小規模事業者向けの問い合わせ先は、TEL(0570)000655。