源泉総数は大分が断トツ
環境省は13日までに、2019年度の「温泉利用状況」をまとめた。それによると、20年3月末現在の温泉地数(宿泊施設のある場所)は全国で2971カ所となり、前年同月時点と比べ11カ所減っていることが分かった。
源泉総数は2万7969カ所で、同686カ所増加。総数のうち、利用源泉数は1万7193カ所。内訳は自噴が4079カ所、動力は1万3114カ所。自噴が47カ所減っているのに対し、動力は157カ所増えている。
未利用源泉数は1万777カ所で、うち自噴は3625カ所、動力が7152カ所となり、動力の増加(410カ所)が目立つ。
温度別源泉数をみると、最も多いのは42度以上で1万2903カ所。25度以上42度未満は6900カ所、25度未満は4161カ所となっている。
湧出量は自噴が毎分66万7549リットル、動力は185万564リットル。自噴が8718リットル減っているのに対し、動力は7860リットルと大きく増えている。
宿泊施設数は175軒増の1万3050軒で、延べ宿泊利用人員は約403万人減の1億2653万人だった。また、国民保養温泉地の延べ宿泊利用人員は約8万人減の約962万人。温泉利用の公衆浴場数は45カ所増の7981カ所となっている。
温泉地数を都道府県別にみると、最も多いのは北海道の243カ所。次いで、長野県(205カ所)、新潟県(145カ所)、福島県(136カ所)、青森県(125カ所)の順で、東日本が上位を占めている。最も少ないのは沖縄県の11カ所。
一方、源泉総数は大分県が5088カ所と断トツの多さで、2位の鹿児島県の2749カ所を大きく上回っている。以下は、静岡県(2244カ所)、北海道(2172カ所)、熊本県(1360カ所)、青森県(1075カ所)と続く。最も少ないのは温泉地数と同様沖縄県で、19カ所にすぎない。
大分県は湧出量も多く、毎分約30万リットルで、北海道の約20万リットルを上回っている。
宿泊施設数は静岡県が2021軒と唯一2千軒台を維持。次いで、長野県1073軒、大分県855軒、北海道698軒の順。
源泉総数、湧出量の多さでトップの大分県(別府温泉)